「囲碁人口を増やす具体策」というアンケートの投票数は年々減少している。囲碁人口を増やさなければという声はよく聞くが、その具体策となるとなるといいアイデアが出てこない。今年も提案を募集したが、投票件数は68件とごくわずか。囲碁人口は増やしたいが、具体策はないというのが現状のようである。
今回のアンケート結果には3つの特徴がある。第1の特徴は、ヒカルの碁への期待が相変わらず根強いこと。「「ヒカルの碁」 のテレビ再放送」、「「ヒカルの碁」ヒカルの碁Part2をテレビ放映」が第1位、第2位を占めた。ヒカルの碁の効果があまりにも大きかったということか。それとも本当にノーアイディアととういことか。第2の特徴は、「囲碁を授業の一科目にする」の票が減ったこと。2年連続で第1位(13票→13票)だったが、今年は第3位(7票)、票も半減した。最も効果がありそうだが、最も現実味が薄い方策だからだろう。この票が減った分、「我々囲碁ファンが身近な人を誘う」という地道な提案が票を伸ばした。他力本願型から自力本願型にシフトが始まったとまとめるべきか、日本棋院は期待できないことを理解したとまとめるべきか…。第3の特徴は、女性(母親、女の子)をターゲットにした提案が増えたこと(「学生、女性が入りやすい碁会所を増やす」「お母様達に囲碁を教える」)。子供囲碁ファンを増やすにはまず母親や女の子ということか。
故・加藤正夫日本棋院理事長が創設した「小中学生囲碁団体戦」は第2回の今年(2005年)から学校単位となり、やっと小中学校に囲碁クラブができる気運が生れた。囲碁人口増加策は「小中学生囲碁団体戦」のような地道な活動と「ヒカルの碁」のような神風が相俟って効果を発揮するのである。有効策、決定打がない現状打破に向け、「小中学生囲碁団体戦」のこれからに期待した。
| 順位 | 項目名 | 得票数 | コメント |
| 第1位 | 「ヒカルの碁」のテレビ再放送 | 10票 | 「ヒカルの碁」は日本ばかりでなく、世界中で囲碁ブームを引き起こした。碁を全く知らなかった進藤ヒカルが碁を覚え、上達し、プロ棋士になるまで成長は、子供たちをワクワクさせ、小学生、中学生の子供たちの囲碁ファンを増やした。毎年夏休みに再放送してもいいのではないか。前回は第3位(7票)。 |
| 第2位 | 「ヒカルの碁」Part2をテレビ放映 | 8票 | 日本棋院は「囲碁マンガ原作大賞」を創設した。思いは我々囲碁ファンと同じ。二匹目のドジョウを狙っているのだろう。いい原作が出て、「ヒカルの碁」同様のブームが起きれくれればいいが…。確かに子供たちに碁を頭脳スポーツとして認知させる上で「ヒカルの碁」効果は大きかった。前回は第2位(10票)。 |
| 第3位 | 囲碁を授業の一科目にする | 7票 | 現実性が低いので決定打ではないが、いつも囲碁ファンからの支持が多い提案だったが、今年は第3位に転落した。囲碁を授業の一科目にするのは難しいことを囲碁ファンも理解し始めたのだろう。前回は第1位(13票)。 |
| 第4位 | 我々囲碁ファンが身近な人を誘う | 5票 | 今年突如として浮上した囲碁ファン拡大案。もっとも現実的で王道だ。しかし、しかしだ。囲碁を知らない人は碁のルールを知りたいとは思っていない。勝てる快感を味わいたいのだ。頭脳ゲームで簡単に上手を負かす快感を教えてくれるというのなら、囲碁を知らない人もどんどん碁に興味を持つだろう。碁はルールを知ることが面白いのではなく、どんどん強くなりゲームに勝てるようになるから面白くなる。誘いをかける人は、ここらへんを勘違いしてはいけません。前回は番外。 |
| 第5位 | 学生、女性が入りやすい碁会所を増やす | 4票 | 「若い人(特に学生や女性)が入りやすい環境づくりが大事だと思う」(燎幻)。初心者や女性が入りやすい碁会所があれば、学生や女性の囲碁ファンが増えるかも。前回は第5位(4票)。 |
| 第5位 | お母様達に囲碁を教える | 4票 | 若い女性が独身のうちにブリッジやチェスのような頭脳ゲームとして碁を覚え、結婚してからは自分の子供にエレガントな頭脳ゲームとして碁を教える。シロガネーゼは午後のひと時、碁を打って楽しむ。そんな雰囲気作りが効果的かも…。前回は第8位(3票)。 |
| 第5位 | 欧米に広め逆輸入する | 4票 | ヨーロッパ囲碁コングレスにはリタイアメント(退職)した日本人が70人も参加するとか。日本人は欧米志向。欧米ではやっている頭脳ゲーム―囲碁という謳い文句のほうが中高年の男性には受け入れやすいかも…。前回は番外。 |
| 第5位 | 幼稚園・保育所のゲームに囲碁を | 4票 | 「○○式より脳の発達に効果があると保護者にささやく」(ねむり猫)。韓国の囲碁塾ブームは囲碁の躾育効用の宣伝が上手くいったかららしい。前回は第6位(4票)。 |
| 第5位 | 囲碁というゲームの科学的解明 | 4票 | 囲碁が痴呆症の予防に利く、囲碁が右脳の活性化に役に立つ。こんな効用を科学的に解明する。それよりは、囲碁は旅行先でもすぐできる。旅行先で始めて会った人ともすず仲良くなれる魔法の会話手段という効用のほうが効果的では。前回は番外。 |
参考:2006年の調査結果