囲碁殿堂入りさせたい棋士、勝手選出

2004年、日本棋院は囲碁殿堂を創設し、囲碁の発展に貢献した棋士ならびに人物を毎年表彰し、囲碁殿堂入りさせることとした。囲碁殿堂入り者は、日本棋院が候補者選定のためのノミネート委員会を作り、委員会が選出した候補者から有識者で構成する委員会が選考する。
2004年(第1回目)は江戸期までの生まれの棋士に対象が限定され、有識者で構成する委員会が選考した人物は、本因坊算砂(さんさ)、本因坊道策(どうさく)、本因坊秀策(しゅうさく)、徳川家康の4人。2005年(第2回目)は日本棋院創設以前の棋士に対象が限定され、委員会が選考した人物は、本因坊丈和(じょうわ)の1人。2006年(第3回目)は候補者の制限はなくなったが、相変わらずノミネート委員会が候補者を選出し「本因坊秀和」「本因坊秀哉」「瀬越憲作」「岩本薫」「木谷実」「呉清源」「喜多文子」「本因坊秀甫」「本因坊秀栄」「大倉喜七郎」の10人の中から委員会が選考した人物は、本因坊秀和、大倉喜七郎の2人。呉清源九段(92)は「まだ修業の身」を理由に前年に続き推薦を辞退した。昨年はノミネート委員会が名前を挙げた候補者のうち囲碁データベースのアンケートでベスト10に入った候補者は「呉清源」「木谷実」「瀬越憲作」「本因坊秀栄」「本因坊秀甫」の5人。囲碁ファンの思いとノミネート委員会の委員の思いは必ずしも一致していない。今年の囲碁データベースのアンケートのベスト3は「呉清源」「橋本宇太郎」「木谷実」。果して有識者で構成する委員会が選出する囲碁殿堂入り者は囲碁ファンの思いと一致するのであろうか。

順位棋士名得票数コメント(ファンの声)
第1位呉清源18票「昭和の碁聖」と呼ばれた天才棋士。「木谷實氏との新布石は言うまでもなく、当代一流の棋士との打込み十番碁において、全て相手を打込み、その実力は他の追随を許しませんでした。90歳を過ぎてなお研究に精進されているお姿は、人間であることを超えて、碁の神様、仙人を思わせるものがあります」(WagahaimoNeko)。4年連続第1位。
第2位橋本宇太郎12票ノミネート外。関西棋院を創設した棋士。「原爆下の本因坊戦を経験した橋本・岩本には殿堂入りしてもらいたい」(隆太)。昨年は3位、一昨年は5位。
第3位木谷実11票呉清源と日本棋院草創期を支えた棋士。怪童丸と呼ばれた。「木谷一門の隆盛をみれば、囲碁界への貢献度は他に比肩するものがない。新布石は囲碁に道策以来の革命をもたらしたといえる。呉清源師との同時殿堂入りを望む」(GuLi)。昨年は3位、一昨年は2位。
第4位藤沢秀行7票秀行塾、秀行合宿など後進指導に貢献。「囲碁を芸と見たとき、この方にかなう棋士はいないのでは? 3度のガンを乗り越えて、未だに後進の指導に尽力している姿には頭が下がる」(こんちき)。昨年は2位、一昨年は第3位。
第5位坂田栄男6票カミソリ坂田と恐れられた戦後の中枢棋士。「昭和30年代の比類なき強さと海外対局の強さは今でも当時の世界一」(植田正之)。昨年は6位、一昨年は第5位。
第5位岩本薫6票囲碁の海外普及に貢献した。昨年、一昨年は番外。
第7位本因坊秀栄2票大正(〜昭和前期)期の棋士。昨年は8位。
第7位本因坊秀甫2票江戸明治期の棋士。昨年は8位。
第7位李昌鎬2票韓国の第一人者。昨年は番外。
[調査期間:2007年6月17日〜2007年6月30日、総投票数: 96票]

参考:2006年の調査結果