囲碁データベースの読者が選んだ「日本碁界再生の最強執行部メンバー」は趙治勲九段、石田芳夫九段、大淵盛人九段、梅沢由香里五段、藤沢一就八段。アンケートの投票数は予想外に低調であったが、選ばれた棋士を見ると、囲碁ファンは日本棋院の実情をよく知っているようだ。
2002年7月に故・加藤正夫九段が理事長任命という異例の手続きで副理事長に就き、守旧派の一掃に成功、コミ6目半化、大手合の廃止、昇段制度見直しなど制度改革を推進し財政改革にも着手したが、2004年12月30日に急逝。その後、日本棋院の改革は停滞した。加藤の次がいなかったからだ。1年間半の空白の後、2006年7月に副理事長に選ばれたのは小林光一九段。しかし小林九段は参謀役に恵まれず、財政改善、囲碁普及など喫急の課題には手を付けず、囲碁ファンの望まない段位改革を始めようとしたことから、理事長の怒りを買い中途退場。小林頓挫の後を受け、日本棋院改革を推進する旗手は誰か。注目されているところである。
日本棋院は5月29日、大竹英雄九段を小林光一九段の後任に選んだが、囲碁ファンは大竹英雄九段を推してはいなかった。大竹九段に改革派としてのイメージが湧かなかったからだろう。日本棋院の財政改革の推進者としての経営手腕も未知数。ことが経営となると、プロ棋士も人材不足なのだろう。では誰にその期待が出来るのかといえば、固有名詞は浮かんでこない。だから大竹九段の名前も出てこなかったのだろう。
今回、日本碁界再生の最強執行部メンバーに選ばれた棋士は、日本棋院にとって最後の切り札というメンバーかもしれない。しかし、このメンバーがプロ棋士の互選で選ばれる可能性は低かろう。棋士だけで棋士理事を選ぶのではなく、日本棋院会員にも投票権を与えて棋士理事を選出してはどうだろうか。そうすれば囲碁ファンの支持を得られる体制が作れるのではないだろうか。棋士による棋士のための日本棋院ではなく、棋士による囲碁ファンのための日本棋院に変身すべく、解党的改革を進めてもらいたい。
| 順位 | 棋士名 | 得票数 | コメント |
| 第1位 | 趙治勲九段 | 8票 | 前回は第8位(8票) |
| 第2位 | 石田芳夫九段 | 5票 | 前回は第2位(20票) |
| 第2位 | 大淵盛人九段 | 5票 | 前回は番外 |
| 第4位 | 梅沢由香里五段 | 3票 | 前回は番外 |
| 第4位 | 藤沢一就八段 | 3票 | 前回は番外 |
参考:2001年の調査結果